東横イン違法改造事件とライブドア事件

 東横インのホテル違法改造が取りざたされてますが、経営陣の対応が異常なまでに早い気がします。発覚当日に全店の調査を発表。社長が「条例違反になっても行政指導で終わると思っていた。甘く考えていた」とまでぶっちゃけるとは。企画部長も『「準備途中で駐車場をなくしたいと思った。違法性は認識していた」と自らの発案で具体的に指示したことを認めた』(共同通信)らしい。


 そんな昨今珍しいブッチャケ路線をとった東横インがどんな会社なのか、ちょっと調べてみました。社長の西田さんは東横イン設立時からの社長、つまりは創業者です。日大卒、親父さんがやってたシステム会社を継いで、1986年に生まれ育った東京蒲田に東横イン一号店をオープンしたそうです。日本のコテコテな社長さん。会社の今後の目標は「2022年には トーヨコ=1045 という東横インの電話番号の下4桁と同じ1,045店達成」。すげぇ目標があったもんだ。ほぼ確実に社長アイディアでしょうね。(ちなみに現在の店舗数は100。)


 しかし、東横インはホテル業界では急成長の代表格。西田さん、商才は凄くある方なのでしょう。今回も(ほんと、多分勘だけで)潔く非を認めたほうが良いと判断したのでは。
 一昨年、顧客情報流出があったジャパネットタカタと対応の早さと方法が似ているような印象を受けましたが、不祥事があった時のオーナー企業って経営者のスタンスがハッキリ現れますね。高田社長も西田社長も、商売人としての潔さがあるように思います。

http://www.diamond-friedman.co.jp/csa/000501/interview.html(社長経歴)


 ジャパネットタカタも東横インも、刑事罰に絡む話ではないのでライブドアと比較するのは難しいです。ライブドアの件は僕自身どう書いて良いものやら、という感じ。捜査通り違法で不誠実なことをやっていたのなら断罪されて然るべきだし、同じようなことをどの会社もやってるのだとしたら、出る杭は打たれるとも言えそう。
 株取引や企業財務関係の難しいことは良くわからんのですが、メディアへの映り方はなんとなくサッチーの脱税事件に似てる。「あぁ、やっぱりね。なんとなくズルイことしそうな顔してるよ、あの人は」的な妙な納得感があります。証拠のテープだかメールだかがボンボン出てきちゃったりしてドラマチックに事件が明るみに晒されていくところも似てる。
 偽造ビル事件にワイドショーが飽きてきた頃なので、メディアネタとしても凄くキャッチー。偽造ビルは政治家が関係しているのでは?という話が出た矢先だったのも、タイミング良過ぎます。もしもビルから目をそらす為に、この時期を選んで捜査が行われたのだったとしたら、ホリエモン自民党に消費された時代の徒花ってことになっちゃうなぁ…。