匂い

速読のスクールで久しぶりに講習を受けていたら、もう夕方でした。西口のパルコあたりを歩いていたら、一瞬ある懐かしい匂いがしました。
それは、シンガポールバンコクの雑踏の中で嗅いだ、東南アジアの匂い。東南アジアの都市には独特の匂いがあります。焼肉とトロピカルフルーツ、それにビルの熱気と熱帯モンスーンの湿気が混ざり合ったような、複雑でタフな匂い。極まれに、夏の日本でも嗅ぐ事があります。
僕はその匂いが何故か好きで、その匂いを嗅ぐ度にまた東南アジアに行きたくなります。匂いって、雰囲気とか情景とか感情とか、人の記憶を呼び覚ます物凄い力を秘めています。嗅覚は人間の5感の中で1番記憶に向いていないと言われるけれど、それは「同じ匂いを正確に当てられるか」どうかというだけ。一番その他の感覚と繋がってるのは、実は嗅覚なのかもしれないなぁ。