イタリアの宝くじ

ついに53が出たらしい。これまで日本では考えられないほど国民が加熱してたようだけれど、これでブームも一段落するだろう。それにしても自殺や心中まで出すようなギャンブルが政府の重要な財源ってのも皮肉な話だ。
統計学や公的ギャンブルの制度を多少なりとも齧ったので、宝くじがどれだけかは分かってるつもりでいる。ちなみに日本の宝くじは「世界でも類を見ないほど割に合わないギャンブル」らしい。
http://www.777money.com/gyanble/takarakuji.html
かけた金額の50%以上が控除(胴元である国や自治体が利益として取る)されるので、戻ってくると予想される金額の平均値(期待値)で言えば、1000円かけると450円しか帰ってこない計算になる。その上、実際は的中者が還元額をほぼ総取りするのだから、大多数の人は投資資金を回収できない。これでは、宝くじを買うことは国に対する寄付と言っても差し支えない。いや、宝くじを買っても軽蔑されこそすれ、尊敬されることはまず無いので、大人しく寄付するほうがよっぽどマシだろう。
ちなみに現在日本で最も還元率が高いのはオンラインカジノらしい。(90%以上。)但し、これは一回の試行に対する還元率であることを忘れてはならない。つまり、1000円を1回かけたら期待値として900円は戻ってくることになるが、カジノで一回で賭けを止める人はまずいない。2回、3回とゲームをすると元手に対する期待値は0.9の乗数になる。(N回ゲームをしたとしたら、期待値は0.9のN乗。)つまり、10回ゲームをした時の期待値は元手の35%弱しかない。実は試行が一回だけの宝くじより割に合わないとも言えるだろう。
まぁ、なんにせよ言えるのは誰でもできる運任せのギャンブルなんてするもんじゃないということだろう。